
胡蝶蘭は8月が成長期だと聞いたのですが、まだ株の中心から葉がでてくる気配はありません。
なぜでしょうか?
育てている胡蝶蘭になかなか新しい葉がでてこないと心配になりますよね。
今回は、胡蝶蘭が成長期に入っているにも関わらず、新葉がでてこない場合に考えられる原因についておこたえします。
目次
胡蝶蘭の葉の特徴

胡蝶蘭の葉は、幅が約5~10cm、長さは20~25cmで、シンビジュームなど他の洋ランと比べて厚みがあるのが特徴です。
しかし、その葉はしなやかで弾力があり、凛とした花姿と唯一無二のバランスを保っています。
胡蝶蘭の成長期と葉がでるタイミング
胡蝶蘭は、他の洋ランに比べて成長期に入るのが若干遅く、気温が高くなる6月~7月頃からになります。

胡蝶蘭の成長期はわかりにくい?
新芽と新根がほぼ同時期にでてくるカトレアなどの洋ランと比べ、胡蝶蘭は先に新しい根がでてから約1ヶ月ほど遅れて新しい葉が出始めます。
それだけスローで変化が分かりにくいため、「どうして新しい葉がでないの?」と気になる方は多いと思います。
胡蝶蘭の新葉はどこから?
シンビジュームなどの洋ランが複茎性であるのに対して、単茎性の胡蝶蘭は上へ上へと成長していきます。
よって、胡蝶蘭の新しい葉は株のつけ根からではなく、左右に広がっている葉のつけ根部分からでてきます。
胡蝶蘭の新葉は25℃以上から!
胡蝶蘭は、気温が25℃を越すようになると新しい葉が出始め、30℃くらいの高温が続くと元気にすくすくと伸びていきます。
けれど、8月に入っても新葉がでてこない場合には、原因として次の2点が考えられます。
- 1.まだ休眠が明けていない
- 2.成長点にトラブルがある
それでは、その具体的な内容についてみていきましょう。
1.休眠から明けていない

考えらる原因のひとつが、まだ休眠明けしていないケースです。
15℃~35℃以内をキープする必要がある胡蝶蘭は、15℃以下になると休眠状態になります。
特に冬の間、10℃を下回るところで冬越しさせた胡蝶蘭は、その分休眠明けが遅くなります。
中には、8月上旬になっても休眠明けしないケースもあるので、しばらく様子をみましょう。
休眠とは
動物や両生類たちが「冬眠」するように、植物にも「休眠」と呼ばれる冬越しの方法があります。
この間、成長を停止する植物たちも、再び温かくなると休眠から明けます。
しかし、元々高温を好む胡蝶蘭にとって低温は最も強いダメージとなるため、冬場でも10℃を下回らないように注意する必要があります。
2.成長点にトラブルがある

次に考えられるのは、成長点が傷つき、新葉がでてこなくなっているケースです。
更に、これが原因で葉が腐ることもあります。
但し、株自体が元気であれば現在の株元近くから子株が芽吹くことも多く、これを育てて大きくすることも可能ですが、再び花が咲くまでには3~4年かかるとも言われています。
成長点とは
胡蝶蘭の成長点は、左右に広がる葉の中心部の下にあります。
よって、ここに水が溜まったままだと成長点が傷つき、新しい葉がでてこない場合があります。

胡蝶蘭の水やり時には、成長点に水を溜めないこと。
そして、もし水がかかったら、優しく拭くようにしましょう。
成長期だからこそしっかり育てる!
胡蝶蘭の新葉は、気温の情報とともにグングン成長し、上手に育てることができれば夏の終わり頃からまた新しい葉が出てくることもあります。
葉がでるタイミングは、株の成長も最盛期となるため、必ず肥料を与えてしっかり栄養を蓄えさせましょう。